米PPIやイエレン財務長官の発言が今後の方向性を示すか注目
-前営業日サマリー-
ドル円は、157.10円でオープン。東京市場では仲値に向けてドル買い、円売りがやや優勢となる場面もみられましたが、一巡するとドル円は157.10円台でのもみ合いとなりました。ロンドン市場では米CPIが予想を下振れるとドルが全面安の展開となり、ドル円は157.30円付近から下落し156円を割り込みました。NY市場では、FOMC会合で政策金利見通しが上方修正されたこと等でドルが買い戻される展開となり、最終的にドル円は156.68円で取引を終えました。
-米PPIやイエレン財務長官の発言が今後の方向性を示すか注目-
本日のイベントは、豪雇用統計、米生産者物価指数(PPI)、米イエレン財務長官の発言、米ウィリアムズ(NY連銀総裁)の発言が予定されており、主要国の市場は通常通り開場予定です。
先週発表された米雇用統計で労働市場の強さが示されましたが、本日発表された米CPIは市場予想を下回る結果となりました。また、FOMCでは年内利下げ回数予想が3回から1回に修正された上、中立のスタンスを示していたパウエル議長がタカ派的な姿勢を示す等、為替市場が大きく動きました。今後の明確な方向性を探る意味でも、いっそう重要指標や要人発言に目が離せない展開となりました。本日発表の米PPIは、2023年に一時的な緩和傾向を示したものの、2024年に入ってからは再び上昇傾向にあり、今回の市場予想も前回の2.2%を上回る2.5%となっています。前日のCPIの結果が弱かったことも踏まえ、PPIの結果が重要な意味を持つかもしれません。また、その後のイエレン財務官の発言では、FRBの政策とどう連携するか、国際的な経済関係が米国内経済にどう影響するかについてのコメントに注目が集まっています。材料が目白押しであったブラックアウト期間を経て、FRBメンバーのスタンスの変化等にも注視しながら本日も取引に臨みたいです。