FXレポート

FRBの利下げシナリオに変化がでるか注目

-前営業日サマリー-
 ドル円は、157.00円でオープン。東京市場では、米長期金利の上昇などがドルを下支えし、ドル円は堅調に推移しました。ロンドン市場では仏マクロン大統領の辞任を巡る報道がされました。関係者は否定しているものの、ユーロ円は下落し一時168.40円を割り込みました。NY市場序盤ドル円は堅調に推移しましたが、米10年債入札が好調であることが伝わると、米10年債利回りが低下しドルが売られる展開となり、最終的に157.10円で取引を終えました。


-FRBの利下げシナリオに変化がでるか注目-
 本日のイベントは、本邦国債買い入れオペ、中消費者物価指数、英GDP、米消費者物価指数、米FOMC政策金利、米パウエルFRB議長の記者会見、加マックレムBOC総裁の発言が予定されており、主要国の市場は通常通り開場予定です。
 現在、米国の労働市場は堅調な伸びを見せています。先日発表された雇用統計によると、5月の非農業部門雇用者数(NFP)は272,000人増加し、予想の185,000人を大きく上回りました。失業率は4.0%でほぼ変わらず、特にヘルスケア、政府、レジャー・ホスピタリティ、および専門職・科学技術サービスでの雇用増加が顕著でした。また、インフレ率はというと、2022年に9%台まで上昇した後は徐々に落ち着き、直近1年は3~4%程度に収まっており、本日のCPIでも市場は3.4%程度と予想しています。しかし、目標の2%にはまだ遠い状況であるため、雇用統計で労働市場の強さが示された上、もしCPIが予想を上回る結果となった場合、インフレ圧力が依然として高いことが示され、FRBが利下げを先送りする可能性が高まるかもしれません。ブラックアウト期間前は利下げに関して中立的なスタンスを示していたパウエル議長でしたが、雇用統計や本日のCPIの結果を踏まえ、今後の金融政策の方向性について本日の記者会見で言及する可能性があります。このため、短期的な市場のボラティリティに備え、リスク管理を徹底して本日の取引に臨みたいです。

 

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