英雇用統計：平均賃金に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は、156.71円でオープン。東京市場では、仲値に向けてドル買いが強まるも、157.0円手前での往来となりましたが、仲値通過後は一時、日通し高値となる157.19円まで上昇しました。ロンドン市場では、クロス円の円高推移に連れて156.74円まで下押しするも、その後は157.0円付近まで戻しました。NY市場では、週内の米CPI・米連邦公開市場委員会（FOMC）や日銀金融政策決定会合を前に限定的な値動きとなり157.03円取引を終えました。
-英雇用統計：平均賃金に注目-
本日のイベントは、英雇用統計、米10年債入札が予定されています。
前回5月の英BOE会合後の会見で、ベイリー総裁は利下げのタイミングについて、6月利下げの可能性を容認も排除もしないとの認識や年内の利下げが市場予想の２回を超える可能性を示しました。これらのBOE会合でのハト派姿勢を受けて市場では6月利下げの織り込みが進みましたが、その後に発表された英雇用統計（5月14日）にて平均賃金（除賞与）が6.0％と予想を上振れたことや、英CPI（5月22日）でも予想を上振れたことから、市場の利下げ開始時期の織り込みは現時点で9月以降に後退しており、年内利下げ回数も1回強となっています。
そして、本日は英雇用統計：平均賃金（除賞与）が発表されます。前回の結果が予想を上振れたことから、今回結果も予想（6.1％）を上振れるかに注目したいです。英では本年4月に最低賃金の引上げが行われており、今回の発表分から引き上げ分も集計対象に反映されると考えられることから、予想からの上振れ幅が大きくなることで一定の動意となるシナリオも考慮して本日も取引に臨みたいです。
