FXレポート

米CPI通過、本日はFRBボードメンバー発言に注目

-前営業日サマリ-
 ドル円は156.40円でオープン。東京市場では、朝方に156.56円まで上昇するも上値重たさが目立ち、156円前半での推移がメインとなりました。ロンドン市場では、後に米指標イベントを控えてポジション調整の面も強く、明確にドル安・円高の流れとなると、ドル円は155円ミドルまで下押ししました。NY市場では、米消費者物価指数(CPI)が前月比で予想を下回ったほか、同タイミングの米小売売上高やNY連銀製造業景気指数も弱い内容だったことを受け、米金利の低下とともにドル売り加速、ドル円は155円を割り込みました。その後は一時155円後半まで買い戻されるも再び1円幅で下落、154.69円まで安値を更新し154.84円で取引を終えました。

-米CPI通過、本日はFRBボードメンバー発言に注目-
 本日のイベントは、日第1四半期GDP(一次速報)、豪雇用統計、米住宅着工件数、フィラデルフィア連銀製造業景気指数、新規失業保険申請件数、鉱工業生産、バーFRB副議長発言、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言、メスター・クリーブランド連銀総裁発言、ボスティック・アトランタ連銀総裁発言が予定されています。
 昨日の米CPIは概ね予想通り、前回からはインフレ減速が示され、利下げに向かうFRBの背中を後押しする内容となりました。ただ、一貫して「データ次第」とするパウエルFRB議長のスタンスを大きく変えるまでのインパクトはなく、直近の発言では目先のインフレ不透明感と高金利の維持に言及しています。FRBが最重要視する月末公表の米PCEを筆頭に、引き続き今後のインフレ―データの進展を見定めていく必要はあるでしょう。そのため、足元で円安・ドル高トレンドが急激に反転するようなシナリオは考えにくく、目新しい円高材料が出てこなければ、ドル円はドルの強弱次第で再浮上、「介入警戒」のキーワードもまだまだ鮮度を保っていきそうです。
 そのような中で、本日は日米の指標・イベントが控えます。とりわけ、FRBボードメンバー発言に注目となります。先述のパウエル議長との対比でみるとタカ派寄りのメンバーも見受けられる中、CPI後のトーン変化などには感度良くドルが動意づくかもしれません。

知りたい語句を入力して、検索ボタンを押してください

トレイダーズ証券

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第123号 加入協会 日本証券業協会 金融先物取引業協会 第二種金融商品取引業協会 日本投資顧問業協会 トレイダーズ証券は、上場企業トレイダーズホールディングス(スタンダード市場上場8704)の100%子会社です。