日銀政策正常化への一歩 本日はFOMC
-先週サマリー-
ドル円は、149.12円でオープン。東京市場では、注目された日銀金融政策決定会合にて、マイナス金利の解除を決定。事前に織り込みが進んでいただけにドル円は材料出尽くし感から円売りで反応し、150円の節目を突破する動きとなりました。ロンドン市場でも流れを引き継ぎ、150.70円付近まで上昇を強めました。ただ、NY市場では、明日のFOMCを控えて積極的な上値追いとはならず、上値の重たい相場展開から150.85円で取引を終えました。
-日銀政策正常化への一歩 本日はFOMC-
本日のイベントは、英消費者物価指数、欧ラガルドECB総裁発言、米週間原油在庫、米FOMC政策金利、米パウエルFRB議長発言が予定されています。
日銀は19日の金融政策決定会合にてマイナス金利政策を含む、大規模金融緩和の解除を決定。植田日銀総裁はその後の会見にて「賃金と物価の好循環の強まりが確認されてきた」と17年ぶりに政策正常化に踏み切った理由を説明しました。ただ、今後に関しては「緩和的な環境を維持」していく姿勢を示していることから、今回の決定を機に円高方向に為替が方向感を変える可能性は現状低いと言え、市場は新たな動意材料として本日のFOMCに視線を集めています。
Fed Wacthで確認してもわかるように本日のFOMCでは政策金利は据え置きとなる公算が高く、市場で織り込みも進んでいることから、焦点となるのはFOMCメンバーの今後の政策見通し(ドットチャート)となりそうです。12月に公表されたドットチャートでは24年度に3回の利下げが予想されており、これは今の市場予想とほぼ一致しています。あえてドットチャートに変更を加えてサプライズを与える必要性はないと考えられるものの、足元の堅調な米経済指標をみるに24年度もしくは25年度の利下げ回数が減少するシナリオは想定しておく必要がありそうです。仮に変更が加えられれば米長期金利の上昇とともにドル円は151円を突破する値動きとなるかもしれません。