米CPIを予想上振れ 本日は春闘ヘッドラインに注目
-前営業日サマリー-
ドル円は、146.92円でオープン。東京市場では、日銀の動向をにらみながら上下に振幅。146.62円から147.59円と約1円程度の値動きが見られました。ロンドン市場では、NY時間に控える米消費者物価指数の結果を見極めたい向きがあったのか、147円台前半で乏しい値動きとなりました。NY市場では、米消費者物価指数の結果が想定を上振れしたことからドル買いが強まり、一時148.14円まで上昇。ただ、上値も重くその後147.63円で取引を終えました。
-米CPIを予想上振れ 本日は春闘ヘッドラインに注目-
本日のイベントは、英GDP、米週間原油在庫、春闘(大手企業の集中回答日)が予定されており、その他注目度の高い経済指標は予定されていません。
昨日公表された米CPIの結果は前年同月比で結果:+3.2%(予想:+3.1%)、コア指数は結果:+3.8%(予想:+3.7%)と両指数とも予想を上振れ。2か月連続で予想以上の伸びとなったことで利下げに対する米金融当局の慎重姿勢を補強する格好となりました。Fed Wacthを見ると今月3月は据え置き予想が100%に近い水準となっており、5月予想も据え置きが85%程度と高くなっています。当初こそ3月早期利下げ観測が強かったものの、足元では6月以降がメインシナリオとなっています。
また、今春闘は本日が大手企業の集中回答日で、物価高と人材不足を背景に高水準の賃上げ回答が相次ぐ見方となっています。仮に結果が日銀の政策修正の決断を後押しするものとなれば、ドル円は先日の米CPIでの上昇分を巻き戻しながらダウンサイドへの動きを強める可能性もあるため、春闘・日銀をめぐるヘッドラインには注視しておきたいです。注目度の高い経済指標こそ予定されていませんが、動意づく展開となるかもしれません。