米指標が豊富な一日
-前営業日サマリー-
ドル円は150.55円でオープン。東京市場では、方向感が出ず狭い値幅での推移が続きました。ロンドン市場では、依然方向感を欠いた動きでスタートするも、後半でドル売りとなり150.03円付近まで下値を広げました。NY市場では、軟調な動きに加え、道中で発表されたISM非製造業景況指数が予想を下振れたことで、ドル安相場となり、ドル円は一時150円割れ。その後も軟調な動きが継続し150.03円で取引を終えました。
-米指標が豊富な一日-
本日のイベントは、豪GDP発表、英建設業PMI、米ADP雇用統計、加BOC政策金利、米JOLTS求人、米パウエルFRB議長の議会証言、米デイリー・サンフランシスコ連銀総裁の発言が予定されています。米指標が豊富な一日となりますが、その中でも米ADP雇用統計と米JOLTS求人は前回のFOMCでパウエル議長が今後政策を決定づけるうえで重要視すると言及した労働指標となります。したがって各々の結果が大きくブレた時などは、米ドル相場の与える影響は大きいと想定されるためこちらは押さえておきたいです。 同日行われる米パウエルFRB議長の議会証言では、今後利下げを急がない方針を再表明するかに注目が集まっています。先日ボスティック・アトランタ連銀総裁は、利下げ期待をけん制したほか、「利下げは連続したものにならないであろう」などと発言し他のボードメンバーからは利下げに対しやや否定的とも取れる姿勢を見せています。ここでパウエル議長が同じスタンスであった場合、利下げ期待への後退に伴うドル高への警戒は必要になるかと思われます。
足元のドル円は、昨日NY市場で軟調な動きを見せましたが、150円を割り込むと再び反発するといった傾向が連日見られサポートの強さがうかがえます。また、前述した米指標の内容や議会証言でのパウエル議長の発言内容によっては、ドル高に振れることで再び年初来高値を目指す動きになる可能性も視野に入れつつ本日は取引に臨みたいです。