日銀は政策修正へ舵取り
-前営業日サマリー-
ドル円は148.65円でオープン。東京市場では上値の重い相場展開となり、ドル円は148.38円までの下押しとなりました。ただ、ロンドン市場では一転して米長期金利の上昇とともに買い戻しが優勢となり、148.76円まで上昇しました。NY市場では米長期金利の低下幅拡大を受けてドル売りが強まる展開となり147.92円まで下押して取引を終えました。
-日銀は政策修正へ舵取り-
本日のイベントは、NZ第4四半期失業率、米フィラデルフィア連銀総裁発言、米週間原油在庫、米クーグラーFRB理事発言、米ボストン連銀総裁発言、米リッチモンド連銀総裁発言、米ボウマンFRB理事発言が予定されており、その他注目度の高い米経済指標は予定されていません。
日銀による金融政策決定会合、1月分の主な意見を確認すると今までに見られていた「賃金と物価の動向を見極める必要がある」という文言が、「2%の物価安定目標の持続的・安定的な実現の確からしさについて、具体的な経済指標を確認することで見極めていく段階に入った」と変化、この「見極める必要がある」から「見極める段階に入った」への文言変化は市場の早期マイナス金利解除期待を後押しするものとなりました。とはいえ決定は今後の「賃金と物価の好循環」が確認できてからとなるため、データ次第ではあるが現状4月の早期正常化可能性は高まったと言えそうです。また、昨日には植田日銀総裁が衆院予算委員会の答弁にてETFの買い入れについて現在の大規模金融緩和の見直しが可能な状況になった段階で「他の手段も含めて継続することが良いかどうかを検討する」と改めて表明しました。日銀が大量の株式を保有している状況は日本の株式市場の価格形成を歪めていることから出口検討はいずれ必要なものであるが、その影響は逆説的に言えば株式市場へ負の影響がありそうです。出口戦略がどのようなものになるのか、市場への影響をどう考えていくのか議論の進展を注視していく必要がありそうです。