FOMC声明文・パウエル議長会見に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は147.47円でオープン。東京市場では、147.20円付近から147.40円の間を行き来するやや方向感に欠ける動きとなりました。ロンドン市場では、大きく行ってこいの動きでしたが、NY市場入りにかけて上昇して147.50円付近まで上値を伸ばしました。NY市場では、序盤は円買いが主導で動くも、道中で発表されたJOLTS求人件数の結果が予想値を大きく上回ったことで急騰して147.81円まで上値を伸ばしました。その後は方向感を欠き147.60円で取引を終えました。
-FOMC声明文・パウエル議長会見に注目-
本日のイベントは、日銀主な意見公表、豪CPI、中PMI、独CPI、米ADP全米雇用報告、加GDP、米FOMC政策金利&声明発表、パウエルFRB議長会見などが予定されています。本日は米FOMC声明発表とパウエルFRB議長の記者会見での発言に注目したいです。
今回のFOMC会合では、政策金利の据え置きが市場のコンセンサスとなっており、市場の目線は3月会合で利下げがあるか否かに移っています。昨晩の米JOLTS求人件数では902.6万件(予想:875.0万件)と予想外の増加結果となった他、同時刻に発表された米消費者信頼感指数でも114.8と前月の108(修正後)を上回る予想通りの結果となり、アメリカ経済の堅調さが示されました。これらの結果を受けて、市場3月利下げ予想は昨日の朝時点で45.8%から39.0%まで低下しており、現状では5月の利下げ開始がメインシナリオとなっています。(FedWatch・CME 2:40時点)
今回の声明文においては、引き締めについての言及が消えるもしくは書き換えられるなど引き締め局面から緩和局面への転換が示唆されるか、3月利下げについての示唆があるかについて確認したいです。議長会見では、「以前ほど急いだり迅速に利下げしたりする理由は見当たらない」(ウォラー理事)、「利下げが近いと考えるのは時期尚早」(サンフランシスコ連銀デイリー総裁)といった最近のFOMCメンバーの発言の早期利上げ牽制の流れを追認することになると考えられますが、パウエル議長から明確に早期利下げ観測を牽制する発言がなされるかについて確認したいです。3月利下げに対する声明文の内容や議長の発言がタカ派・ハト派どちらの受けとめとなっても、市場の3月利下げ予想がある程度拮抗していることから一定の動意が生じる可能性があることを考慮して、本日は取引に臨みたいです。