日銀によるマイナス金利解除は年後半か
-前営業日サマリー-
ドル円は144.22円でオープン。東京市場では、朝方にドル安・円高が先行し、ドル円は一時143.42円まで下押したものの、その後は買い戻しが入り一転して144円台まで上昇しました。ロンドン市場では、米長期金利の上昇を手掛かりにドル買いが進んだものの、上抜けの動きは限定的となりました。NY市場では、序盤にドル売りが強まる場面はみられるも、米長期金利の低下が一服すると、買い戻しが入り144.45円で取引を終えました。
-日銀によるマイナス金利解除は年後半か-
本日のイベントは、日毎月勤労統計調査、豪消費者物価指数、英ベイリーBOE総裁発言、米週間原油在庫、米10年債入札、米NY連銀総裁発言が予定されています。
今年1/1に発生した震災による日本経済への影響は依然として未知数であるものの、市場の一部で織り込みが進んでいた1月の金融政策決定会合での政策正常化期待は大きく後退したといえます。となると4月のマイナス金利解除が可能性としてあるものの、植田日銀総裁の述べる「賃金と物価の好循環」が実現するには時間がかかるとの見方もあるため、正常化への動きは年後半へとずれこむかもしれません。
足元のドル円は想定に反した強い米経済指標の結果を受けて、FRBによる早期利下げ観測の後退とともに143円台買い戻しの動きが入っています。週末に発表される米CPIの結果が予想を上回る強い内容となれば再び150円台の大台を目指す動きも考えられるため、その点一つの相場シナリオとして考慮に入れたうえで取引戦略を立てていきたいです。