FXレポート

ドル円はインフレ指標の結果待ち

-前営業日サマリー-
 ドル円は144.57円でオープン。東京市場では、早朝の高値を上抜けると144.92円までドル円は上昇。ただ、145円の心理的節目を前にその後は上値の重たい値動きに、アジア株安なども重なって売りに押されると144円付近まで下押しました。ロンドン市場では、米長期金利の上下動に神経質に反応する相場展開となり、ドル円は方向感の欠いた相場展開となりました。NY市場では、米長期金利の低下を横目にドル安が先行し、安値を更新。144台を下抜けする動きとなったもののその後は切り返しとなり、144.17円で取引を終えました。

-ドル円はインフレ指標の結果待ち-
 本日のイベントは、日東京都区部消費者物価指数、豪小売売上高、米貿易収支、米バーFRB副議長発言が予定されています。
 2024年に入り、FRB高官から市場の利下げ期待をけん制する発言が多く伝わったのに加えて、先週末の米雇用統計でも非農業部門の就業者数が市場予想を上振れ。インフレに影響する賃金の伸びも高水準が続いていることを確認したことで物価安定の回復は道半ばということが示唆されました。これらの材料からドル円相場は昨年11/13日高値から引く上値のダウントレンドラインを上抜ける動きを見せています。ただ、先日のISM非製造業雇用は予想51.0に対して43.3と大きく下振れる結果となりました。雇用統計発表後には約5割まで低下していた市場の3月の利下げ予想も同指数発表後には約7割弱まで上昇。テクニカル面ではダウントレンドを脱したものの、強弱入り混じる米経済指標の結果から米国の利上げをめぐる観測も揺れ動いており、週後半に控える米消費者物価指数(CPI)などのインフレ指標がでるまで、当面は一方向に傾きづらいレンジ相場となるかもしれません。

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