材料豊富な一日 日米経済イベントに注目
-前営業日サマリー-
ドル円は143.55円でオープン。東京市場では、午前に日経平均が大幅安となった影響からリスク回避の円買いが入ったのに加え、内閣府が発表した政府経済見通しで来年のCPI見通しが7月時点から引き上げられ、早期マイナス金利解除の見方が広がったことからドル円は142円台後半まで下押しました。ロンドン市場でも東京時間の流れを引き継いで軟調な推移。NY市場では米第3四半期GDPの結果が想定よりも弱い内容となったことが材料視され、ドル安が進行。ドル円は142.10円で取引を終えました。
-材料豊富な一日 日米経済イベントに注目-
本日のイベントは、日全国消費者物価指数、日BOJ議事要旨公表、英小売売上高、加GDP、米個人所得、米PCEデフレーター、米耐久財受注、米新築住宅販売件数、米ミシガン大消費者信頼感指数が予定されており、とりわけ、日本のCPIや議事要旨公表、米国ではPCEデフレーターに注目が集まりそうです。
本日公表される全国消費者物価指数(前年同月比)の予想は+2.7%(前回:+3.3%)となっており、前回値から下振れすることが想定されています。仮に想定を上回る強い結果が確認され、物価2%目標の持続的な実現可能性が高まることとなれば、早期マイナス金利解除期待とともに円買いの加速が考えられるため、朝方の相場展開には注目が集まります。
また、NY時間に予定されているPCEデフレーターの結果も注目です。本日あたりから欧米ではクリスマス休暇に入る市場関係者も多いことから、相場の流動性は低下しやすく、同指標の結果が想定から大きく乖離したものとなれば乖離した方向に突発的な値動きとなるかもしれません。予想(前年同月比)は+2.8%(前回:+3.0%)、前回値からは下振れる想定です。結果下振れから足元ドル円の前回安値である140.95円を下回る展開となった場合にはテクニカル的にもダウンサイドに動きを加速させる可能性が高いため、ファンダメンタル面とテクニカル面の両面を意識したうえ、本日も取引に臨みたいです。