マイナス金利解除となるか 注目の日銀会合
-前営業日サマリー-
ドル円は142.05円でオープン。東京市場では、明日に控える日銀金融政策決定会合の結果を見極めたいという意識が一方向の動きを抑えており、ドル円は上下に振幅する方向感の乏しい相場展開となりました。ロンドン市場では、米長期金利の低下一服からドル売りの流れが収まったのに加えて、直近の円高進行で積みあがった円買いポジションの調整から円売りとなり、142円台後半まで上値を伸ばしました。NY市場序盤まで流れは変わらず一時143円台を付けるも、その後は同ラインの心理的節目で上値が抑えられ、142.79円で取引を終えました。
-マイナス金利解除となるか 注目の日銀会合-
本日のイベントは、豪RBA議事録公表、日BOJ政策金利、日植田日銀総裁発言、加消費者物価指数、米住宅着工件数、米ボスティック連銀総裁発言が予定されています。
先週のFOMCでは市場の予想に反してハト派な内容がみられ、24年に3回の利下げに見通しが引き下げられました。ドル円は結果をサプライズに受け止めて足元142円台まで下値を広げています。そんな中で本日はFOMCと同様に注目されている日銀の金融政策決定会合が控えています。今回も金融政策は据え置きとなるだろうと見ているものの、植田日銀総裁の「チャレンジング」発言から一部では今会合でのマイナス金利政策解除の期待も浮上しているため、政策変更の可能性にも警戒が必要といえます。また、午後15:30分頃には植田総裁の記者会見があり、その内容にも注目です。仮に発言から緩和スタンスを維持するような姿勢が示されることとなれば、一部で広がっているマイナス金利解除期待の裏返しにより、急速な円安となることもシナリオの一つとして考えられます。直近ドル円のダウンサイドへの走りはスピード感あったこともあり、今回の日銀イベントが円安材料となれば相応の値幅を伴って反発するかもしれません。今後のトレンドを見極める意味でも本日のヘッドラインは注視しておきたいです。