感謝祭ウィーク前後で荒れたドル円、今週はトレンドを見極めの重要局面か
-前営業日サマリー-
ドル円は149.53円でオープン。東京市場では、序盤に日経平均の大幅高や実質ゴトー日での本邦実需勢の買いなどを受けて前日高値を上抜け、一時149.71円まで上昇しました。ただ、今月22日の戻り高値149.74円ラインが目先レジスタンスとして意識されると伸び悩み、午後にかけては円高・ドル安に振れ149.19円まで下押ししました。ロンドン市場では、一転円安の流れへ、米長期金利の底堅い動きも支えにドル円は149.60円台まで往って来い、クロス円も全般で堅調に推移しました。NY市場では、序盤に米PMIが発表、製造業は予想下振れもサービス及び総合は上振れとなるなかで、ドル円は149.50円を挟んで上下、動意は限定的でした。その後は円安・ドル安の展開、また米感謝祭翌日のブラックフライデーのため不安定に方向感を欠いて推移し、149.47円で取引を終えました。
-感謝祭ウィーク前後で荒れたドル円、今週はトレンドを見極めの重要局面か-
本日のイベントは、日企業向けサービス価格指数、欧ラガルドECB総裁発言、米新築住宅販売件数が予定されております。
直近のドル円は、151円台から一時147円割れ目前まで迫りおよそ4円幅で急落、ただ結局は149円台後半まで反発と感謝祭ウィークの前後で大荒れの展開となりました。この失速の背景として、マーケットで大きく溜まっていた投機の円ショートポジション解消の動きが指摘されており、同時に調整一巡からポジションが軽くなり、上値を試しやすい可能性との見方も聞かれます。
今週は感謝祭明けで市場参加者が戻るなかで、米イベントではPCEデフレーターやISM製造業景況指数など注目度の高い指標がラインナップされています。また、今週末のブラックアウト期間入りを前に、FRBボードメンバー発言も複数予定されているほか、1日金曜(日本時間翌深夜)にはパウエルFRB議長の発言機会もありと、活発な値動きが想定されます。これらデータを確認しつつ、ドル円は米利上げ終了・利下げ観測と共に天井を打ったのか、それとも一旦の調整局目を抜け再び強い地合いを取り戻すのか、といった点を見極める重要局面とみて取引に臨みたいです。