ブラックフライデーは米PMIに注目
-前営業日サマリー-
ドル円は149.51円でオープン。東京市場では、本邦休場のなかで円高・ドル安の展開に終始、149円台を割り込んで一時148.89円まで下落しました。ロンドン市場では、一転して円安の流れへ、ドル円はじり高となり149円台序盤まで下値を切り上げました。また、欧州各国のPMI(速報値)が発表され、先陣の仏PMIが全般予想下振れとなるも、その後の独・ユーロ圏PMIは全般で上振れたことで、ユーロ円は一時下に振れた後に立て直し底堅く推移しました。そして、英PMIも全般で予想上振れ、総合PMIは4か月ぶりに節目50に乗せるなど強い内容となったとこで、ポンド円は東京安値ラインからおよそ1円幅で急騰しました。NY市場では、感謝祭により米休場となるなか、序盤に円売り・ドル買いが強まり、ドル円は149.68円まで日通し高値を更新しました。その後は薄い商いで動意は乏しく、引けにかけては不安定にもみ合い149.54円で取引を終えました。
-ブラックフライデーは米PMIに注目-
本日のイベントは、日全国消費者物価指数(CPI)、独第3四半期GDP(改定値)/IFO企業景況感指数、欧ラガルドECB総裁発言、加小売売上高、米PMIが予定されております。
日米休場明けとなりますが、米国はブラックフライデーで金融市場は短縮取引・連休ムードのため、NY市場では引き続き流動性低下に伴う不安定な相場展開も想定しておきたいです。指標イベントでは、とりわけ米PMI(速報値)に注目となります。昨日の欧州各国PMIは概ねポジティブサプライズな結果となり、ポンドを筆頭にボラティリティにつながりました。足元では主要国の利上げサイクルが最終局面を迎え、将来の利下げ時期を模索したい思惑を背景に、当面は景況指標の感度は高めで、かつ各国の強弱を見比べていく必要があるでしょう。
そのような中で、今回の米PMIは全般で前回値より弱い数値が見込まれています。当然に上振れとなればドル買いで反応しそうですが、予想通りの場合でも、総合PMIは景気拡大/後退の節目とされる50を依然として上回ります。この点に着目すると、欧州各国との対比から米国経済・景気の底堅さが改めて強調され、相対的にドル買いを誘う可能性もあるかもしれません。米感謝祭ウィークの週末、荒れた値動き等に警戒しつつも、イベントからの動意を踏まえトレードチャンスを活かせるよう戦略を練っていきたいです。