続く米経済指標の弱さ ドル円調整局面か
-前営業日サマリー-
ドル円は150.63円でオープン。東京市場では、米長期金利の振幅を横目に落ち着いた値動きとなり、ドル円は150円中盤での値動きとなりました。ロンドン市場では、英欧に利上げ打ち止め観測が広がったことに加えて週末に向けたポジション調整が入り、米長期金利の低下とともにドル円は150円を割れて149円前半まで下押しとなりました。NY市場では、10月米住宅着工件数/建設許可件数が予想を上回ったことが伝わるとドルの買い戻しが進み。149.64円で取引を終えました。
-続く米経済指標の弱さ ドル円調整局面か-
本日のイベントは、英ベイリーBOE総裁発言が予定されており、その他注目度の高い経済指標は予定されておらず、メキシコが革命記念日のため休場となります。
先週は米CPIの想定下振れに加えて、週末には新規失業保険申請件数が23.1万件と市場予想の22.0万件を上回り、10月の鉱工業生産や11月NAHB住宅市場指数も市場予想を下回るなど、複数の弱い米経済指標の結果を受けて米債の買いが加速しています。ドル円も米長期金利が一時4.30%台まで低下したことを受けて150円の心理的節目を割れる相場展開となりました。
今週は21日に前回のFOMC議事要旨が公開され、週末の24日にはPMIの速報値が予定されています。これらのイベントから将来の利下げ観測を高めるような内容が確認されれば、さらにダウンサイドへの動きを加速させるかもしれません。次のドル円の下値目途は10/31の安値である148.80円近辺。仮に149円を割れて同水準に接近するようなことがある際は節目割れの可能性もあるとみて、引き続き米経済イベントの動向には注視していきたいです。