ドル円、150円手前での攻防続く
-前営業日サマリー-
ドル円は149.79円でオープン。東京市場では、前日のニューヨーク市場でほぼ高値で引けたことから円買い為替介入を警戒してか伸び悩む展開。ロンドン市場では、中東の地政学リスクを意識した米国債の買いが進んだことで、米長期金利が低下、ドル円は軟調となり一時149.50円を割りました。ニューヨーク市場では、ミシガン大学が発表した消費者の期待インフレ率が予想を上回ったことが伝わると市場はドル買いで反応し、ドル円は一時149.73円を付けるも押し戻され、最終的に149.56円で取引を終えました。
-ドル円、150円手前での攻防続く-
本日のイベントは、日鉱工業生産(確報値)/設備稼働率、欧貿易収支、加卸売売上高/製造業出荷、米ニューヨーク連銀製造業景気指数/月次財政収支が予定されています。
先週のドル円相場では米インフレ指標が上振れたことから、FRBによる金融引き締め長期化の観測が浮上したことでドル買いが見受けられた一方、政府・日銀による円買い為替介入の警戒感からドル買いが失速する局面も見受けられ、148円前半から149円後半のレンジを突破する起爆剤に欠ける状況となっています。
そんな中、今週は次回FOMCが11月1日であるため、FRB高官が金融政策に関する発言を自粛する期間であるブラックアウト期間入り前の週となります。パウエルFRB議長をはじめ複数のFRB高官の発言が予定されており、先週の米インフレ指標の上振れを受け、直近のFRB高官のハト派的なスタンスから変化が伺えるかに注目が集まりそうです。
この他、中東情勢の悪化懸念や次期米下院議長の選任が遅れることによる米政府機関の閉鎖懸念などをリスク要因として考慮しつつ、取引に臨みたいです。