FXレポート

米ミシガン大学消費者態度指数に注目

-前営業日サマリー-
 ドル円は149.07円でオープン。東京市場では、米CPIの様子見から大きな動きとはならずに149円台前半での落ち着いた動きとなりました。ロンドン市場では、米CPI(前年比)が想定を上振れする内容になったことを受けて149.50円付近までドル買いが進みました。ニューヨーク市場でも米金利上昇に連れてドル買いが進み、一時149.82円の高値を付けて149.78円で取引を終えました。


-米ミシガン大学消費者態度指数に注目-
 本日のイベントは、中国消費者物価指数(CPI)、英ベイリー中銀総裁発言、欧鉱工業生産、米ミシガン大学消費者態度指数、米JPモルガン・チェース決算、シティグループ決算などが予定されています。
 その中でも、アメリカにおける現在・将来に対する消費者のマインド・個人消費動向を確認することができる米ミシガン大学消費者態度指数に注目です。前回(9月)は予想69.1に対して結果67.7(速報値)と予想を下回りました。後日公表された確報値は68.1、今回の予想は67.4となっています。前回(9月)、8月(確定値:69.5)より消費者心理が悪化した要因の1つとして、全米自動車労組によるストライキで自動車の購入が困難になることへの警戒感があったと言われています。そして、今月11日に米3大自動車メーカー(ビック3)の1つであるフォード・モーターで追加のストライキが実施されるなど、早期の改善は見通せない状況が続いています。
 また、原油高も要因だったと言われています。米消費者はガソリン価格には敏感とされていますが、原油価格は高止まりしており、こちらも早期の改善は見通せない状況が続いています。これらの要因については、先月時点から大きな変化はないと考えられ、指数の結果への影響は小さいと考えられます。更に、約3年半に亘って猶予されてきた学生ローンの返済が今月より再開されることになりました。学生ローン残高は23年6月末時点で約1.6兆ドル、返済を再開する借り手は約2500万人とされており、個人の消費マインドへの影響が懸念されています。
 今回の同指数の予想値は前月よりの若干の悪化が予想されていますが、予想を大きく下振れた場合には、学生ローン再開が今月からということが意識されて、ドル売りの動意となる可能性も考慮して取引に挑みたいです。

 

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