日銀金融政策決定会合に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は148.19円でオープン。東京市場では、前日NY時間のドル高の流れが継続、午前に148.45円まで年初来高値を更新すると、その後も148円台に乗せ底堅く推移しました。ロンドン市場では、欧米株安などからリスク回避の動きが加速、円買いに押されドル円は147円台中盤まで下押ししました。また、SNB(スイス中銀)とBOE(英中銀)の政策金利発表にて、共に大方の予想に反しサプライズの据え置きが伝わると、フラン・ポンド売りが進行しました。NY市場では、引き続き米国株安で円高、加えて持ち高調整と思われる動きからドル安に傾いたことで、ドル円は147.32円まで日通し安値を更新、やや戻して147.55円で取引を終えました。
-日銀金融政策決定会合に注目-
本日のイベントは、日全国消費者物価指数(CPI)/日銀金政策決定会合及び植田総裁発言、英小売売上高、欧州圏PMI、加小売売上高、米PMI/クックFRB理事発言/デイリー・サンフランシスコ連銀総裁発言が予定されています。
21日未明の米FOMCは政策金利を予想通り据え置き、パウエル議長のスタンスも概ねこれまで通りでバランスの取れた会見内容でした。ただ、FRBボードメンバーの政策金利見通しである「ドットチャート」・年末中央値では、前回から2023年は据え置き(5.6%)、2024年は上方修正(4.6→5.1%)とタカ派な結果となりました。追加利上げ及び高金利長期化の見通しから米長期金利は上昇、足元では高止まりドル相場を支えています。
そのような中で本日、日銀金政策決定会合を迎えます。市場コンセンサスは、現行の金融緩和継続で動きはないと見込まれていますが、ここまで事前報道から日銀"政策正常化"の観測が交錯、一時より沈静化したものの海外勢を中心に思惑は依然根強い状況です。そのため今会合、とりわけ植田総裁の発言内容に注目が集まり、インパクトも大きいでしょう。仮にサプライズや目新しい言及がなければ失望的な円売りが拡大、さらに「ハト・タカ」な日米金融政策を受けて、ドル円はアップサイドに方向感が出るシナリオも想定しておきたいです。中銀イベントウィークのトリを飾る日銀会合、以後のドル円・クロス円相場の動向から目が離せません。