英中銀政策金利発表に注目
-前営業日サマリー-
ドル円は147.81円でオープン。東京市場では、イエレン米財務長官や神田財務官による円買い介入を警戒させる発言により一時147.70円まで下押ししましたが、米10年債利回りの上昇やポンドドルの下落にもつれて148円手前まで上値を伸ばしました。ロンドン市場でも、序盤ドル買いの流れが継続して148.16円まで上昇しましたが、今晩に米FOMC政策金利発表を控えて買いの勢いが長続きせず、147.8円台まで失速しました。ニューヨーク市場では、米10年債利回りが低下幅を広げたことや米FOMC前の持ち高調整などで147.47円まで下押ししました。FOMC公表後は買い戻しが優勢になり148.11円まで上昇しました。その後、パウエル議長FRB議長定例記者会見冒頭での「FRBは金利決定について慎重に進める」などの発言を受けて一時147.7円付近まで反落しましたが、タカ派的な見解も示したことで上昇に転じて148.23円で取引を終えました。
-英中銀政策金利発表に注目-
本日のイベントは、スイス中銀政策金利、スウェーデン中銀政策金利、英中銀金利発表・議事要旨、トルコ中銀政策金利、米新規失業保険申請件数、米フィラデルフィア連銀景況指数、米中古住宅販売件数、米景気先行指数、南アフリカ中銀政策金利が予定されています。
先週の欧州ECB政策金利(0.25%利上げ)、昨日の米FOMC政策金利(据え置き)に続き、本日も複数の国で政策金利の発表が予定されています。事前の予想では、スイス・スウェーデン・英は0.25%の利上げ、トルコは5%の利上げ、南アは据え置きとなっています。
その中で、英中銀BOEの0.25%利上げ予想は昨日発表された英8月CPIが市場予想に反して鈍化したために、50%前後まで大きく縮小しています。
総合CPI(前年比):+6.7% 予想+7.0% 前回+6.8%
コアCPI(前年比):+6.2% 予想+6.8% 前回+6.9%
今回の英政策金利発表は市場の見方が割れていることから、利上げの有無に関わらず大きな動意となる可能性が考えられます。また、先週のECB政策金利では0.25%利上げ後にハト派的な声明文などを受けてユーロが売り込まれたことから、声明や議事要旨の内容が動意となる可能性にも留意しながら取引に臨みたいです。