為替介入の条件は?ドル円高値更新中
-前営業日サマリー-
ドル円は147.70円でオープン。東京市場では、神田財務官の口先介入が伝わり一時147.39円まで円高になりましたが、仲値にかけて147.81円まで上昇、年初来高値を更新しました。ロンドン市場では、BOE(英中銀)要人らのハト派発言が伝わりポンド安へ、ポンド円は185.40円から184.30円へ下落しました。ニューヨーク市場では、ISM非製造業指数が上振れしてドル高へ、ドル円は147.15円から147.70円まで上昇して取引を終えました。
-為替介入の条件は?ドル円高値更新中-
本日のイベントは、日本対外対内証券売買契約等の状況、豪州貿易収支、中国貿易収支、独鉱工業生産、欧GDP(改定値)、メキシコCPI(消費者物価指数)、米新規失業保険申請件数、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言、グールズビー・シカゴ連銀総裁発言、マックレムBOC総裁発言、ウィリアムズNY連銀総裁発言、ボスティック・アトランタ連銀総裁発言、ボウマンFRB理事発言が予定されています。
神田財務官と松野官房長官から、昨日は口先介入(円安けん制発言)が伝わりました。特に神田財務官からの口先介入レベル感としては、先月よりもやや強い表現に変わっています。とはいえ、マーケットの反応は初動で10~20銭程度の円高となり、ドル円買い仕掛けをイメージするプレイヤー目線では押し目の機会程度に捉えられているのかもしれません。
これまでの発言のなかで、本邦要人は「水準」ではなく「変動率」が重要と繰り返してきました。昨年9月~10月の為替介入相場を参考にすると、例えばドル円だと「高値更新」かつ「2営業日前の終値から上昇幅が2円以上」の場面で、実弾介入やレートチェックなどのアクションを起こしていました。
この条件通りに実弾介入に踏み切るかはわかりませんが、本日中に149.80円を超えるスピード感の円安が、介入実施の目安になるかもしれません。ここまで急速な円安を伴わず148円、149円を突破する相場であれば、口先介入などでの下落を押し目買いタイミングだとイメージしているプレイヤーがいることも想定して、本日も取引に挑みたいです。