FXレポート

欧消費者物価指数に注目

-前営業日サマリー-
 ドル円は145.87円でオープン。東京市場では、東京仲値に向けて買いが先行、昨日の大幅下落に対する反動も重なって一時146.25円付近まで値を上げました。ロンドン市場では、8月米ADP全米雇用報告や米第2四半期GDP(改定値)が相次いで予想より弱い結果となったことにより景気減速見通しが強まり、145.82円前後まで下押ししました。ニューヨーク市場でも序盤ドル売りの流れが継続して一時145.56円の日通し安値まで下げるもその後は下げ渋り、米金利の低下幅縮小を受けて反発し一時146.29円まで上昇して146.21円で取引を終えました。

-欧消費者物価指数に注目-
 本日のイベントは、NZ/ANZ企業信頼感、豪第2四半期民間設備投資、中製造業・非製造業PMI、欧消費者物価指数、欧ECB理事会議事要旨、米新規失業保険申請件数、米PCEデフレーターが予定されています。
 本日は重要な物価指標である欧消費者物価指数(HCPI)が発表されます。前回7/31発表の同指標は全体CPIが+5.3%(予想+5.3%)、コアCPIが+5.5%(予想+5.4%)で、インフレの鈍化を示す結果となりました。今回は全体CPIが+5.1%、コアCPIが5.3%と一層の鈍化が予想されています。しかし、昨日発表された欧消費者物価指数(HCPI)の先行指標とも言われているドイツCPI及びスペインCPIが前年比で共に予想を上振れており、本日の欧消費者物価指数がより注目されています。もし、同指標の結果が予想を上振れてインフレ増進を示す結果となった場合には、欧州圏のインフレ懸念が織り込まれ、次回ECBでの利上げ期待が高まることでユーロ買いの動機になる可能性があります。ただ、本日は欧消費者物価指数(HCPI)の数時間後にECB理事会議事要旨の公表も予定されており、仮に議事要旨で慎重な姿勢が示された場合には、買いの流れが一時的なものになる可能性も考慮しつつ取引に臨みたいです。

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