今週は米指標多数、FOMCでの利上げ観測を高める結果となるか
-前営業日サマリー-
ドル円は、145.83円でオープン。東京市場では、目立った材料もなく方向感なくレンジで推移しました。ロンドン市場では、ジャクソンホール会議にて、パウエルFRB議長が「追加利上げは適切な場合に実施する用意がある」「インフレの持続的な鈍化まで景気抑制的な政策を維持する」と発言すると米長期金利の上昇とともに、ドル円は146.63円まで上昇しました。ニューヨーク市場では、反発して146.21円まで戻されるとその後は小幅なレンジで推移し、146.44円で取引を終えました。
-今週は米指標多数、FOMCでの利上げ観測を高める結果となるか-
本日のイベントは、豪小売売上高が予定されている他、英国が休場となります。
先週末のジャクソンホール会議にて植田日銀総裁は「基調的インフレは依然として2%目標を若干下回っている」などハト派よりの発言をした一方で、パウエルFRB議長は金利据え置きの可能性にも触れつつも、追加利上げの可能性を示唆し、市場はタカ派と受け止めドル高で反応しました。FOMCでの利上げ or 据え置きを見極めるうえで引き続き米指標に注目が集まります。今週は米雇用統計、米GDP(改定値)、米PCEデフレーター物価指数、ISM製造業景況指数と重要指標が多数予定されていますが、その中でも特にインフレ指標に注目しています。鈍化傾向にあった米PCEデフレーター物価指数は、総合・コアともにインフレ進行の見通しとなっており、インフレの再燃が意識されれば利上げ確率の上昇からドル高で反応するかもしれません。一方で、市場予想に反してインフレの鈍化となれば据え置き期待の高まりからドル安で反応することも想定されます。いずれにしても大きく動く展開が想定されるため、リスク管理を徹底しながら取引に臨みたいです。