米企業の決算発表が本格スタート、植田日銀総裁の発言は円売りの材料に
-前営業日サマリー-
ドル円は、138.66円でオープン。東京市場序盤からドル円は上値が重たく、じりじりと下落。ドル円は138.20円付近まで下押しました。ロンドン市場では、依然上値の重たい推移が続き、道中で発表された米小売売上高が予想値を下回ったことでドル円は137.70円付近まで一時下落しました。NY市場では、買い戻しが優勢。植田日銀総裁がG20にて「安定的な2%のインフレ達成にはまだ距離があり、その認識のもとで今後も金融緩和を継続していく」との発言が伝わると、イールドカーブ・コントロール修正の観測が後退。これにより全面的な円売りの流れとなりドル円は139.12円付近まで反発。その後も堅調な推移が続き138.82円で取引を終えました。
-米企業の決算発表が本格スタート、植田日銀総裁の発言は円売りの材料に-
本日のイベントは、NZ消費者物価指数、英消費者物価指数、英生産者物価指数、米住宅着工件数、そして米大手企業からはゴールドマンサックス、ネットフリックス、テスラが決算発表を行います。本日米ドルの相場を動意づけるような重要指標は特段見当たらないものの、米大手企業決算の発表が今週から本格的に始まっておりこちらが材料視されそうです。
昨日に発表されたバンクオブアメリカ、BNYメロン、モルガンスタンレーは全て予想を上回り好決算となりました。本日発表される米企業の決算が好調であった場合はリスクオンムードによる株高から、ドル買いの方向へ向かうことも考えられそうです。
また、前記したG20での植田日銀総裁の発言が、円売りの圧力を強めています。そのため米企業決算が再度好調でかつドル買いの材料となった場合、植田日銀総裁の緩和発言が円売りの材料として重なることで、ドル円の上昇が一層加速する可能性も考慮しつつ取引に臨みたいです。