米PCEコア・デフレーターに注目 予想を上振れるか
-前営業日サマリー-
ドル円は、144.43円でオープン。東京市場では、前日の朝方に発せられた神田財務官からの円安けん制発言が警戒されたことで一時144.13円付近まで売られ、その後も上値の重い推移が続きました。ロンドン市場では、引き続き上値が重かったものの、道中で発表された前週分の米新規失業保険申請件数が予想値を下回り雇用市場の改善が意識されたことから、ドル円は急激に上昇、ドル円は一時144.89円まで上値を伸ばしました。NY市場では、前述の上昇から145円を試そうとする動きがちらほら見られるものの、144.70円付近を方向感なく推移し、本日は144.81円で取引を終えました。
-米PCEコア・デフレーターに注目 予想を上振れるか-
本日のイベントは東京都区部消費者物価指数、中製造業PMI・非製造業PMI、英四半期国内総生産(改定値)、欧消費者物価指数(速報値)、加月次国内総生産、米個人所得、米PCEデフレーター・米PCEコア・デフレーター、米ミシガン大学消費者態度指数(確報値)が予定されています。
今週前半の米経済指標が軒並み市場予想を上回る強い結果になったことに続き、昨日は米新規失業保険申請件数の結果が+23.9万人と予想外の減少(予想+26.6万人)となり、第1四半期GDP確報値結果が+2.0%と予想以上に上方修正されました(予想+1.4%)。相次ぐ強い米指標の結果、リセッション懸念が大幅に後退して追加利上げ観測が強まっており、次回7/23のFOMCでの+0.25%利上げ予想は1週間前の74.4%から89.3%まで高まっています(CME・FedWatch 30日2:30現在)。
そして本日はFRBが最も重要視している物価指標のひとつである、PCEコア・デフレーターの結果が発表されるため注目です。今回は+4.7%が予想されています(前回+4.7% 前年同月比)。今週の主な米経済指標で強い結果が続くなか、本日の米PCEデフレーターが予想を上振れる結果となれば、市場の次回FOMCでの利上げ予想は更に高まり、市場の目線が年内2回目の利上げに移ることも想定されることから、ドル買いの大きな動意となる可能性も考慮して取引に臨みたいです。