高値を更新する通貨が多数、本日のECBフォーラム開催ではパネルディスカッションに注目
-前営業日サマリー-
ドル円は143.48円でオープン。東京市場では、方向感に欠ける動きが目立ち、東京仲値付近で143.57円付近まで上昇するもその後は押し戻されました。ロンドン市場では、ドル買いが優勢。また、道中で発表された5月米耐久財受注額や4月米住宅関連指数が予想より強かったことがドル買いにさらなる拍車をかけました。NY市場では、引き続きドル買い優勢であり、ドル円は昨年の11月ぶりに144円の大台を突破。その後も堅調な動きが続き144.06円で取引を終えました。
-高値を更新する通貨が多数、本日のECBフォーラム開催ではパネルディスカッションに注目-
本日のイベントは、豪消費者物価指数が控えているほか、3日間にわたり開催されているECBフォーラムが本日最終日となります。
昨日のECBフォーラムでは、ラガルド総裁が金利について言及した際、ピーク金利には達していないと発言したことで、タカ派の姿勢を再表明。これを受けてユーロ円は1日で1円以上上昇し、リーマンショック以来の水準である157円の大台を大きく越える事となりました。また、ドル円やユーロ円のほか、ポンド円も2015年12月以来の183円台の水準に到達。その他クロス円通貨全体で高値を更新している通貨が多数あり、為替市場全体で円安にさらなる拍車がかかっています。
本日改めて開催されるECBフォーラムでは、米、英、欧、日の中銀総裁が一堂に会すパネルディスカッションに注目が集まっています。その中でも米国の年内2回の利上げについて言及されるかが注目のポイントとなっており、ここでパウエル議長の口から次会合以降の利上げに積極的であることが示唆されるような内容であった場合は、日米金利差を意識したドル高・円安が一層進む可能性が考えられるため、各中銀総裁の発言には注意を払いつつ取引に臨みたいところです。