英BOE政策金利&声明発表 議事要旨の内容にも注目
-前営業日サマリー-
ドル円は141.40円でオープン、東京市場では日経平均の上昇を支えに円安となり、141円台後半での推移となりました。ロンドン市場では、終盤にパウエルFRB議長の議会証言の事前原稿が伝わると米金融引き締めの長期化観測が高まり一時142.36円の日通し高値まで円売り・ドル買いが進行しました。ニューヨーク市場では、パウエルFRB議長の「利上げの初期段階ではスピードが重要だったが現在はそれほど重要ではない」などの発言が伝わったことや米金利の上昇が一服したことを受けて一時141.70円付近まで下落、その後は小幅に戻して141.88円で取引を終えました。
-英BOE政策金利&声明発表 議事要旨の内容にも注目-
本日のイベントは、NZ貿易収支、スイスSNB政策金利&声明発表、米ウォラーFRB理事の発言、英BOE政策金利&声明発表、トルコTCMB政策金利&声明発表、米新規失業保険申請件数、米ボウマンFRB理事の発言、米中古販売住宅件数、米パウエルFRB議長の議会証言が予定されています。特に注目は英BOE政策金利&声明発表になります。
先週の英雇用統計、今週の英消費者物価指数(CPI)の結果を経て、本日の英BOE政策金利&声明発表を迎えます。英雇用統計では失業率(ILO方式)が予想の4.0%を下回る3.8%(前月:3.9%)など強い雇用環境を示す結果となりました。また、英消費者物価指数は全体CPIが予想+8.4%に対して+8.7%(前年同月比)、コアCPIが予想+6.8%に対して+7.1%(前年同月比)と予想を上振れる結果となりました。それらの結果を受けて市場では今回の会合での0.5%利上げの予想が出てきており、ターミナルレートが6%になる可能性も織り込んできています。前回5月の金融政策決定会合後にベイリー総裁は「インフレは依然として高すぎる」「コアインフレは予想よりも高い水準で高止まり」と発言すると共に「インフレは今年末までに半減できる見込み」「利上げを一時停止できる時期に近づいている」とも発言していましたが、雇用統計発表後の発言は「インフレは低下すると今でも考えているが、予想よりずっと時間がかかっている」「労働市場は非常にタイトである」とタカ派色が濃くなりました。
今回の英政策金利発表で0.50%利上げとなると大きくポンドが買われる可能性があるため注目です。また、0.25%利上げの場合でも英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨でタカ派色の強い内容が公表されるとポンド買いの大きな動意になるとも考えられるために議事要旨の内容にも注目したいです。