次回FOMCでの利上げ予想は逓増、市場のコンセンサスは現状維持
-前営業日サマリー-
ドル円は140.06円でオープン。東京市場では朝方に140.23円まで上昇したものの、昨日高値の140.25円に阻まれると一転して売りに押される展開、日経平均株価が後場に入って下げ幅を広げるとつられる形で一時139.67円まで値を下げました。
ロンドン市場では、米新規失業保険申請件数が予想を上回り労働市場の悪化が示されたことや米金利の低下を受けてドル売りが強まり、139.23円まで下値を広げました。
NY市場では、序盤ロンドン市場の流れを受けて日通し安値の138.81円まで下げるも、その後138.90円まで戻して取引を終えました。
次回FOMCでの利上げ予想は逓増、市場のコンセンサスは現状維持
本日のイベントは、中国消費者物価指数、カナダ失業率が予定されています。
昨日は米新規失業保険申請件数の結果が発表されました。来週13日と14日の米消費者物価指数(CPI)とFOMCまでに他に大きな米経済指標がなく、ブラックアウト期間のためにFOMCメンバーからの発言が伝わってこないためにより注目されていました。結果は26.1万人と予想の23.5万人、前回結果の23.2万人を大きく上回る結果となりました。市場では企業のレイオフ発表が実際の雇用削減につながり始めた可能性を示唆しているとも受け止められおり、139円台後半で推移していたドル円も138円台後半まで下落しました。
一方、市場の政策金利見通しは、次回FOMCでの金利据え置き予想が前日の72.5%から67.9%に低下、0.25%利上げ予想が27.5%から32.1%に増加しましたが(FedWatch・CME)、市場のコンセンサスは変わらず6月据え置き、7月利上げを織り込んでいるといえます。
来週の米CPI・FOMCを控えてドル円は引き続き底堅く推移すると考えられますが、手掛かりとなる材料不足のために方向感が出にくくなるとも考えられます。本日は目立った米経済指標は予定されていないですが、来週のFOMC前の週末ということで調整の動きから動意づくことも可能性の一つとして考慮した上で取引に臨みたいです。