注目が集まる米経済指標、「出来レース」米債務上限問題がついに収束
-前営業日サマリー-
ドル円は140.03円でオープン。東京市場では、朝方から本邦実需勢の売りが観測されたほか、月曜日の米祝日を前に持ち高調整売りが入り、一時139.68円まで値を下げました。ロンドン市場では、しばらく139円台後半でのもみ合いが続くも、個人消費支出やPCEデフレーター、耐久財受注額、ミシガン大学消費者態度指数などの米経済指標が総じて予想を上振れる内容となったことで再び140円台に乗せました。NY市場では、好調な株式市場を背景に、リスクオンの円安ドル高トレンドが継続し一時140.73円まで上昇、140.63円で取引を終えました。
-注目が集まる米経済指標、「出来レース」米債務上限問題がついに収束か-
本日はアメリカ、イギリス、スイスが祝日のため休場となっており、注目イベントは特段予定されていません。
先週は米当局者からのタカ派的な発言が聞かれたほか、米経済指標が軒並み市場予想を上回ったことで、6月FOMCでの0.25%利上げ観測が強まるとともに、米長期金利が大きく上昇しました。また日経平均株価が33年ぶりに3万1000円台を回復するなど堅調な株式市場も相まってリスクオンの円売り・日米金利差拡大を意識したドル買いが進行し、ドル円は昨年11月23日以来となる140.73円をつけたほか、おおよそのクロス円通貨ペアも堅調に推移しました。
今週は、欧消費者物価指数(HICP)、米ISM製造業景況指数、米雇用統計がメインイベントとなりそうです。先週25日、米ウォラーFRB理事が「6月に利上げをするか見送るかは今後3週間のデータ次第」と発言しており、米雇用統計をはじめとする米経済指標に注目が集まっています。予想以上に強ければドル円続伸が想定される一方、弱い結果となれば6月FOMCでの利上げ停止観測が再び強まりドル売りが入りそうです。加えて、先週末には難航していた米債務上限問題でバイデン大統領とマッカーシー下院議長が原則合意したほか、トルコ大統領選で現職のエルドアン氏が決選投票を制すなど注目度の高いニュースが流れてきました。これらに関連する新たなヘッドラインに相場が左右される可能性に留意しつつ、ブラックアウト期間直前の今週は米当局者の発言にも注目して、取引に挑みたいです。