米債務上限の協議に行き詰まりリスクオフ
-前営業日サマリー-
ドル円は、138.70円でオープン。東京市場では、一時ドル買いの流れとなりましたが、138円半ば付近で失速しました。ロンドン市場では、時間外の米10年債利回りが一時3.69%台まで上昇したことで、ドル買い優勢となりドル円は138.62円まで上昇しました。NY市場では、道中で米債務上限をめぐる交渉が行き詰まっている事が伝わると円買いが進行し、ドル円は137.40円付近まで下落。その後やや反発するも上値は重たく137.98円で取引を終えました。
-米債務上限の協議に行き詰まりリスクオフ-
本日のイベントは欧州の消費者信頼感指数が予定されており、カナダは休場となります。
米債務上限の協議は楽観視されていましたが、米共和党の担当者から交渉は難航しているとの発言が飛び出したことで風向きが一気に変化。また、同じタイミングでイエレン米財務長官が「銀行幹部らにさらに合併が必要な可能性を警告」と発言したことをきっかけに米金融システム不安が再燃すると、米株価指数は失速、ドル円も1円近く下落しておりリスクオフのムードが漂っています。したがって本日の東京市場からリスク回避を意識した円買いによって、ドル円は引き続き下落基調で始まることが予想されます。
一方で、米債務上限をめぐる協議について何らかの進展があれば、期待感から一時的にドル買いに転じる可能性も考えられます。しかし前述した米金融システム不安の再燃が足枷となり、ドル円の上値を抑える可能性もあるため、ヘッドラインと値動きを注視しつつ慎重に取引に臨みたいです。