FXレポート

市場の米年内利下げ期待急加速、FRBメンバーの発言に変化があるか注目

-先週サマリー-
 ドル円は135.15円でオープン。東京市場では、ゴトー日の影響で仲値にかけてドル買いが観測され一時135.34円まで上昇。その後は本邦輸出企業からドル売りが入りましたが、午後に入ると再びドル買いが強まり、昨日高値を抜けて135.46円まで下値を切り上げました。ロンドン市場・NY市場では、米CPI発表前に思惑的な買いが先行し一時135.41円付近まで上昇するも、米CPIが2年ぶりの低水準を記録したことが伝わるとドル売りが進み2:30過ぎには134.11円まで下落、その後米株の下げが一服すると134.34円で取引を終えました。

-市場の米年内利下げ期待急加速、FRBメンバーの発言に変化があるか注目-
 本日のイベントは、日BOJ主な意見公表、中CPI、英政策金利、ベイリーBOE総裁記者会見、米新規失業保険申請件数、米PPI、米ウォラーFRB理事発言、G7財務相・中銀総裁会議が予定されています。
 昨日発表された米4月消費者物価指数(CPI)は前年比4.9%、前月比0.4%と、市場予想を若干下回る結果となったほか、FRBが注視しているとされる住居費を除いたコアサービス価格は前月比0.1%と、前月の0.4%から低下しました。今回の結果を受け、CMEが公表しているFed Watch(金利先物市場を基に市場の利上げ織り込み度を算出したもの)では、日本時間4時時点で、6月FOMCでの金利据え置き予想が98%に達し、9月FOMCでの利下げ予想に至っては80%超となっています。本日も米インフレ状況を確認する米PPIが控えており、仮にCPIと同様にインフレ鈍化が確認された場合、昨日からのドル売りトレンド継続が想定されます。ただFRBボードメンバーや多くのエコノミストから年内の利下げに否定的な声が聞かれるなか、市場の年内利下げ期待とのギャップが拡大している点には留意する必要がありそうです。本日は多くの経済イベントが予定されておりトレードチャンスの多い一日となりそうですが、FRBボードメンバーの発言の変化には特に注目しつつ取引に挑みたいです。

 

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