欧米各国のPMI、突発的な値動き発生の可能性、景気先行指数に敏感なマーケット
-前営業日サマリー-
ドル円は134.70円でオープン。東京市場では、ゴトー日だったため仲値にかけて実需勢などの円売りが集まり134.96円まで一時上昇しました。ロンドン市場では、米フィラデルフィア連銀製造業指数が予想を大きく下振れ、ドル安主導でドル円は134.83円から134.18円へ急落しました。ニューヨーク市場では、FRB高官らの発言が伝わるも相場への影響は限定的、ドル円は134.02円から134.35円のレンジ相場を経て134.23円で取引を終えました。
-欧米各国のPMI、突発的な値動き発生の可能性、景気先行指数に敏感なマーケット-
本日のイベントは、日本全国消費者物価指数(CPI)、英小売売上高、欧米各国PMI、カナダ小売売上高、クックFRB理事発言が予定されています。特に注目すべきは、欧米各国のPMIです。
PMI(購買担当者景気指数)は、将来の景気先行き感を占う先行指数として知られ、50を上回ると景気拡大、下回ると景気悪化が見通されていると読み取ることができる経済指標です。本日発表される4月PMIの市場予想は以下の通りです。
フランス製造業:47.8/サービス業:53.4
ドイツ 製造業:45.7/サービス業:53.3
欧州 製造業:48.0/サービス業:54.5
英国 製造業:48.5/サービス業:52.9
米国 製造業:49.0/サービス業:51.5
欧米各国のPMIは、総じて「製造業は景気悪化、サービス業は景気回復」が見通されているだろうといった市場予想が大勢です。
中でも米国PMIについては、為替相場で突発的な値動きが出てくるかもしれません。今週はPMIと同様に景気先行き感を占う経済指標として「ニューヨーク連銀製造業指数」と「フィラデルフィア連銀製造業指数」が発表されました。ニューヨーク連銀製造業指数は、事前予想が「景気悪化ペース鈍化」でしたが結果は「景気拡大へ転換」とポジティブサプライズだった一方で、フィラデルフィア連銀製造業指数は、事前予想が「景気悪化ペース鈍化」でしたが結果は「景気悪化ペース加速」とネガティブサプライズでした。ドル円は、それぞれ40銭上昇/60銭下落と、敏感に反応しています。
市場予想と結果の乖離が大きかった側面もありますが、市場参加者が抱く景気先行指数への関心が高まっていることも考えられます。今夜の欧米各国PMIに対して突発的な値動きが発生することも想定して、本日は取引に挑みたいです。