米PPI、小売売上高が弱ければ利上げ停止を後押しか
-前営業日サマリー-
ドル円は133.22円でオープン。前日の大幅な下落の反動からドル買いが先行し134.03円まで上昇しました。ロンドン市場でも堅調な推移を見せる中、米コアCPIが前月比で予想を上回ったことでドル高が加速し134.89円まで上昇しました。NY市場では、米長期金利の低下や米株価指数が上げ幅を縮小したことでドルが売られ、134.18円で取引を終えました。
-米PPI、小売売上高が弱ければ利上げ停止を後押しか-
本日のイベントは、BOJ議事要旨公表、中鉱工業生産、中小売売上高、中固定資産投資、カナダ住宅着工件数、米小売売上高、米生産者物価指数(PPI)が予定されています。
パウエルFRB議長が議会証言でターミナルレートの引き上げや利上げペースの加速を示唆したことで、3月FOMCでの0.50%利上げがほぼ織り込まれていた中、SVB(シリコンバレー銀行)破綻騒動により市場の関心は利上げ停止もしくは0.25%の利上げに移っています。
米生産者物価指数(前年比)の市場予想は+5.4%と前回の+6.0%から鈍化する見通しです。仮に市場予想を上回っても、既に0.25%利上げの織り込みが進んでいることや、米金融不安がくすぶる中でこれ以上積極的な利上げは難しいことから、ドル円は短期的な上昇に限定されるかもしれません。一方で、PPIが予想以上の鈍化の他、米小売売上高が弱い結果となった場合は、利上げ停止を後押しする事となるためドル安に振れることも考えられます。指標結果を見極めつつ、SVB破綻関連のヘッドラインに注視しながら取引に臨みたいです。