FOMCの結末は米CPIの結果待ちへ
-前営業日サマリー-
ドル円は136.12円でオープン。東京市場では日銀会合前までは調整ムードが強く135.80円を付ける場面は見られるも、政策の現状維持が伝わると円売りが優勢となり、137円付近まで上値を伸ばしました。ロンドン市場では米雇用統計を控えて神経質な展開となり、方向感のないまま136円台での値動きが続きました。NY市場では米雇用統計で失業率や平均時給が想定より下振れしたことや米シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻が金融市場の警戒感を高めたことでドル売りが強まり、135.09円で取引を終えました。
-FOMCの結末は米CPIの結果待ちへ-
本日は重要なイベントは予定されていません。
先週の日銀金融政策決定会合では市場の一部で飛び交っていた黒田総裁の最後のサプライズもなく、想定通りの現状維持を決定しました。市場の関心が高まっていた米雇用統計の結果は非農業部門雇用者数:31.1万人(予想:20.5)と想定を上振れたものの、平均時給(前年比):+4.6%(予想:4.7%)、失業率3.6%(予想:3.4)は想定を下振れる結果となり、総合的にみると労働市場に雲がかかった内容となりました。これを受けて短期金融市場が織り込むターミナルレートは5.6%から5.3%へと低下し、FF金利先物の動向に基づき算出するFed Watchでは通常の2倍にあたる0.50%の利上げ確率が前日の68%近辺から50%程度まで低下しました。次回21、22日におけるFOMCの政策金利見通しは一進一退の攻防が続いており、結末は14日に控える米CPIの結果を見極める展開となりそうです。