FOMCメンバー発言 ハト派な見解に注意か
-前日サマリー-
ドル円は131.38円でオープン。東京市場では、仲値後に国内輸入企業からと見られるドル買いで131.81円まで上昇するも、勢い続かず131円中盤まで売り戻しが入りました。午後には自民党議員が「山口元副総裁の場合だと党内がまとまらない」との発言が伝わったことでアルゴ主導の動きから一時130.71円まで急落となり、その後のロンドン市場でもドル円は売り圧力に押される展開から130.34円まで下押ししました。しかし、NY時間からは米長期金利の上昇を支えとしながら一転して買い戻しが優勢となりロンドン時間の下げを戻しながら、131.52円で取引を終えました。
-FOMCメンバー発言 ハト派な見解に注意か-
本日のイベントは、豪RBA四半期金融政策報告、中消費者物価指数、中生産者物価指数、英第4四半期GDP、カナダ失業率、米ミシガン大消費者信頼感指数、米ウォラーFRB理事発言、米ハーカーフィラデルフィア連銀総裁発言が予定されています。
先日は複数のFRBメンバーからタカ派な発言が伝わりました。NY連銀総裁のウィリアムズ総裁は年内2回の利上げに対して「非常に妥当な見解]と発言し、FRBウォラー理事も「一部予想よりも長い間、高い金利が必要になる可能性がある」と総じてタカ派な発言が目立ちました。ただ、市場ではすでに年内2回の利上げがメインシナリオとして織り込みだしていることから相場の反応は鈍く、ドル円も小幅に上昇するに留まりました。そのため、本日予定されているボードメンバーからタカ派な発言が伝わったとしてもドルを積極的に買い込む動きにはなりにくく、ドル高への値動きは限られるかもしれません。むしろパウエルFRB議長の一部ハト派な発言から急速な円高となったように、ハト派な発言が見られた際のドル安へのインパクトは大きいと考えられそうです。市場にサプライズをもたらす発言に警戒しつつ本日も取引に臨みたいです。