FOMC、1%利上げの織り込み進む。為替けん制で円高ならドル円押し目買いが狙える可能性
-前営業日サマリー-
ドル円は143.13円でスタート、水曜に日銀が「レートチェック」を行ったものの、本日の東京市場では本邦当局者から目立った円安けん制発言が出なかったことでドル円は134.80円まで自律反発しました。21時半に米小売売上高などの米経済指標が相次いで発表されるも、強弱入り乱れる結果だったことで、ロンドン・NY市場のドル円は方向感に乏しい値動き、143.25円から143.60円のレンジを一進一退したのち、143.48円で取引を終えました。
-FOMC、1%利上げの織り込み進む。為替けん制で円高ならドル円押し目買いが狙える可能性-
本日のイベントは、米鉱工業生産、英小売売上高、米ミシガン大消費者信頼感指数が予定されています。
水曜の日銀「レートチェック」に加え、本邦当局者らの為替介入に対するトーンが強まったことで、これまで円を積極的に売ってきた市場参加者らによる「日本は為替介入ができない」という安心感は、一時的に後退した可能性があります。そのため、市場参加者らの関心は来週のFOMCなど各国金融会合にシフトしていくことも考えられます。
FOMCでは、今週の米CPIでインフレ率が予想を上振れたことで、市場の利上げ予想は、0.75%利上げを8割、1%利上げを2割織込む形にシフトしています(Fed Watch、9月16日朝時点)。0.75%か0.5%のどちらかで市場予想が揺れていた米CPIの発表以前と比べると、より大幅な利上げを行うだろうと市場予想が傾いたと言えます。市場の関心がFOMCなどの来週予定されている金融会合にシフトしたとしても、会合にかけてドル買いトレンドが続くことも考えられるため、為替介入懸念で下落しているドル円も緩やかに押し目買いが入る展開となる可能性もあります。本邦当局者発言のヘッドラインは気にしつつ、来週FOMCに向けた動きをとらえられるように、本日も取引に挑みたいです。