米国のCPIを控え市場は様子見モード、米企業の第二四半期決算本格的にスタート
-前日サマリー-
東京市場のドル円は、137.46円でスタート。大幅に反落した日経平均や、低下してスタートした時間外の米10年債利回りの動きを眺めながら、ドル円は一時137.14円まで売られましたが、その後は反発し、ドル円は137.40円台まで値段を戻しました。ロンドン市場では、日米財務相共同声明にて「G7・G20のコミットメントに沿って引き続き為替市場に関して緊密に協議し為替問題で適切に協力」との見解が示されたほか鈴木財務相からは「為替について日本の立場を説明して、イエレン氏に理解して頂いた」との発言が伝わり、その後ドル円は一時137.18円付近まで売られました。また、同時間帯でユーロドルが一時パリティ水準となり、1ユーロ=1ドルのパリティ割れを狙った仕掛け的な売りが継続的に入り、19時前に一時1.0001ドルと2002年12月以来の安値を更新しました。ニューヨーク市場では、ドル売りが先行し一時136.48円と日通し安値を付けました。米10年債利回りが2.897%前後から2.93%台へ戻すとドル円は反発しましたが、136.76円前後までと戻りは限定的であり、最終的に136.84円で取引を終えました。
-米国のCPIを控え市場は様子見モード、米企業の第二四半期決算本格的にスタート-
本日のイベントは、中貿易収支、ニュージーランド政策金利、英GDP、米消費者物価指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、加政策金利が予定され、米企業の第二四半期決算発表が本日から本格的にスタートします。米企業の決算シーズンは、JPモルガン・チェース、シティグループ、ウェルズ・ファーゴなど米銀大手の発表を皮切りに始まり、アナリストからは各行が貸倒引当金を積み増していることから、第二四半期は前年同期比で利益が大幅に減少すると予想されています。また、米長期金利と短期金利との間で発生した逆イールドが1週間ほど続いており、これがさらに長期化するようであれば米国の景気後退の大きなサインとなります。本日発表される米国のCPIの結果やベージュブック、今週から発表される米企業の決算発表は、現在の米国の景気をダイレクトに反映させるものとなり、再来週行われるFOMCの重要な材料になりますので注目度が非常に高いです。米消費者物価指数は依然として高い予想値を出しており、結果が予想値を超えるようであれば米ドルの買いにさらなる拍車がかかることが考えられるため、ドル円、ユーロドル共に同結果を注視しつつ取引に臨みたいです。