週の折り返し、更なるボラティリティ拡大へと向かうか
-前日サマリー-
東京市場のドル円は128.15円でスタート。序盤から時間外の米長期金利の低下なども重しに前日安値を割り込むも、本邦渡辺元財務官の「日本政府、現時点で為替介入の意図はなし」、「ドル円130円や135円は日本経済にとって極めて悪い水準ではない」との発言が伝わるとドル買い円売りが加速、朝方の下げ幅を解消しました。欧州市場では、一旦は上昇した米長期金利が再び低下、米株先物も売り優勢と市場のリスクセンチメントの悪化が顕著になると、ドル円は127.02円付近まで日通し安値を更新しました。NY市場では、序盤は米長期金利が低下幅を縮小を受けドル円は買い戻しが入るも、その後はリスク回避的な円買いが全面に出て戻り優勢、127.23円で取引を終えました。
-週の折り返し、更なるボラティリティ拡大へと向かうか-
本日のイベントは、豪第1四半期消費者物価指数、米中古住宅販売保留/週間原油在庫/5年債入札、日銀金融政策決定会合(1日目)が予定されており、南アフリカが祝日休場となっています。
昨日は欧州・NY時間にかけてドル買い以上に円買い圧力が強まりましたが、市場では本日からの日銀金融政策決定会合を前に、足元で膨らんでいる円売りポジション解消の動きが多くの通貨で広がったとの声も聞かれました。一方で、昨日は鈴木財務相が「(日米財務相会談で)為替介入議論があったとの報道は事実に反する」と明言したほか、「将来の為替介入に備えて十分な外貨の保有が重要」と言及しました。この点、ドル円の現行水準では介入の可能性はないと事実上示された格好であり、円売り安心感を後押しする材料が再び整ってきた印象です。そのため、28日の日銀会合での金融政策変更はないにしろ、仮に声明文や黒田総裁会見が現行通り、為替相場への言及もないとなれば一気に円安が加速するシナリオも考えられます。引き続き市場のリスクセンチメントや月末フロー、連休前のポジション調整的な動きも含め、ボラティリティが高まる展開を想定、取引に活かしていきたいです。