日銀の「オペ増額」「指値オペ」アナウンス有無に注目
-前日サマリー-
東京市場のドル円は126.97円でスタート。鈴木財務相からの「為替相場を注視」などの発言は連日変わらずの内容だったことで円安加速の展開、ドル円は128.32円まで大きく上昇しました。ロンドン市場では、欧州主要国の祝日明けでドル円は一時127.79円まで調整しましたが、米長期金利の上昇も重なりドル円は128.74円まで続伸しました。ニューヨーク市場では、利益確定の動きがあったためかドル円は128.70円近辺を静かに動く場面もありましたが、一時128.97円まで高値を更新した後128.90円で取引を終えました。
-日銀の「オペ増額」「指値オペ」アナウンス有無に注目-
本日のイベントは、ゴトー日、日本貿易収支、欧鉱工業生産、カナダ消費者物価指数、米中古住宅販売件数、米ベージュブック、G20財務省・中銀総裁会議、米製造業大手決算、日銀オペ(通常の量的緩和)が予定されています。
日銀が3月末に公表した通常オペの予定では、本日約1.5兆円の国債買い入れ、うち5~10年物国債の買入に5000億円が割り当てられています。しかし、昨日の日本長期金利(10年債利回り)は一時0.276%まで上昇しており、日銀の主な金融政策であるイールドカーブコントロールの長期金利目標上限の0.25%を超えています。先月日銀が「指値オペ」と「通常オペ増額」を行った時より高水準まで長期金利が上昇しているため、本日日銀は「指値オペ」を行う可能性や「通常オペ増額」を行う可能性があります。昨日のドル円は129円近辺の水準で、日銀がこれらの量的緩和を実施する場合、日本の金融緩和姿勢がより鮮明となりドル円は節目の130円を突破する可能性があります。また、本日のオペで長期金利上昇を抑えられない場合、3月28日16時に告知された「連続指値オペ」のようなアナウンスがある可能性もあります。一方で、日本の長期金利が0.25%超で推移しているにもかかわらず日銀が通常オペしか行わない場合、「イールドカーブコントロールで示された長期金利上限の0.25%を、来週の日銀金融政策決定会合で修正するのではないか」などの思惑を生むことになり、これまでの円安が一気に巻き返されてドル円の125円割れなどの相場になる可能性もあります。日銀の動き次第ではドル円が大きく動意づくことを想定して、本日は取引に挑みたいです。