各国金融政策に関するイベントに注目
-前日サマリー-
東京市場のドル円は115.35円でスタートし、日経平均の寄り付き前に115.67円まで前日高値を更新しました。しかし、米長期金利の風向きが変わると正午には115.32円と前日安値を付けました。午後には115.50円を超える動きも見られましたが、ロンドン市場から再び失速し115.33円まで落ち込みました。ニューヨーク市場では10年債入札が好調な結果に終わるもややドル売りの動きとなりました。その後は方向感に欠ける展開が続き、最終的には115.54円で取引を終えました。
-各国金融政策に関するイベントに注目-
本日のイベントは、日国内企業物価指数、ノルウェー消費者物価指数、トルコ失業率、スウェーデン中銀政策金利、米消費者物価指数(CPI)、米新規失業保険申請件数、メキシコ中銀政策金利、米30年債入札、英ベイリーBOE総裁発言が予定されています。
米CPIは来月の金融政策決定における重要な判断材料として注目が集まります。市場予想は7.3%と前回の7%を上回る水準となっており、良好な結果だった雇用統計に加えてCPIも予想を上回ればインフレ高進でさらに利上げ観測が高まる可能性もあります。しかし最もタカ派で知られるメスタークリーブランド総裁が昨日、3月の利上げは支持しても0.5ptも一気に引き上げることは否定しました。加えて昨日の好調な10年債入札にも関わらず、ドル円が伸び悩んだことからCPIの結果が予想を大きく上回らない限り、利益確定売りにさらされドル円は下落する可能性もありそうです。
また、ベイリー総裁から英国利上げに関する言及があるかにも注目です。前回の会合では2会合連続の利上げを起こった英中銀ですが、0.5ptの利上げ支持者が4人もいたことがタカ派サプライズでした。そのため次回会合に向けてタカ派発言が見られれば、ポンド高が加速するかもしれません。