FXレポート

米雇用統計、雇用減予想も一定数

-前日サマリー-
 東京市場のドル円は114.41円でスタート、英・欧中銀会合を控えて114.33円から114.45円の小幅なレンジ相場となりました。欧州市場では、英中銀(BOE)が市場予想通り0.25%から0.5%へ利上げ、MPCメンバー4名は0.75%への利上げを主張したことが好感されポンド円は155.75円から156.49円へ急騰しました。欧中銀(ECB)は金融政策の大きな変更なし、ただ、ラガルドECB総裁が会見でインフレ警戒姿勢を示したうえで、利上げについて強く否定しなかったことでユーロは急騰、ユーロ円は129.60円から131.50円へ大きく上昇しました。ニューヨーク市場ではユーロ高が加速、ドルも円も売られる展開の中でドル円は114.74円から114.95円のレンジ相場の中で取引を終えました。

-米雇用統計、雇用減予想も一定数-
 本日のイベントは、豪RBA金融政策報告書、ベイリーBOE総裁発言、英建築業PMI、欧小売売上高、米雇用統計、カナダ雇用統計、日GPIF運用状況公表、北京五輪開会式が予定されています。特に注目すべきは、米雇用統計となります。
 米雇用統計の市場予想コンセンサス(2/3時点)は、非農業部門雇用者数が+15万人(前回+19.9万人)、失業率が3.9%(前回3.9%)となっています。しかし、エコノミスト予想(2/3時点)の分布を確認すると非農業部門雇用者数は「-40万人~+25万人」と、雇用減の予想が一定数あります。今週水曜の米ADP雇用統計は-30.1万人と予想(+20.7万人)を大幅に下回ったこともあり、雇用減の結果となる可能性も考慮すべきと思われます。マーケットの地合いを世界で取引高が最も多いユーロドルで確認すると、昨日のユーロドル急騰でドル高方向のサポートラインが薄く、ユーロドルの前日高値は直近高値(1.1480ドル)まであと30pips程度まで迫っていて、ユーロドルショートのストップロスを巻き込みやすい、つまりドルが動きやすい地合いと考えられます。ドルが動きやすい地合いで迎える今夜の米雇用統計は久しぶりに「雇用減」予想が一定数あることから、マーケットの値動きが大きくなる可能性を想定して、本日も取引に挑みたいです。

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