高インフレと闘うFRBの強い姿勢を再確認も市場の見方はいかに
-前日サマリー-
東京市場のドル円は114.62円でスタート。朝方は小高く推移した後に114.60円台を中心にもみ合いの展開でした。欧州市場では昨日の流れを引き継ぎ、軟調な動きを見せ114.36円まで下落しました。その後114.60円付近まで切り返しましたが、NY市場入りにかけて再び下落。FRBブレイナード理事の公聴会やリッチモンド連銀総裁の発言がありましたが、反応は限定的で弱い地合いが続き114.17円で取引を終えました。
-高インフレと闘うFRBの強い姿勢を再確認も市場の見方はいかに-
本日のイベントは、中貿易収支、英GDP/鉱工業生産高/貿易収支、欧ラガルドECB総裁の発言、米小売売上高/鉱工業生産/ミシガン大消費者信頼感指数(速報値)/ウィリアムズNY連銀総裁の発言、米金融大手JPモルガン・チェース/シティグループ第4四半期決算が予定されています。
昨日はFRBのブレイナード理事による公聴会での発言があり、「年内に数回の利上げを予定している」、「年内にバランスシート縮小に着手」などタカ派的な内容が確認できました。ハト派寄りとされていたブレイナード氏のこうした発言から、高インフレと闘うFRBの強い姿勢が伺えます。しかし為替市場では、ドル売りの流れが継続し主要国のクロス円もつれ安となっていることから、早期の米金融引き締めへの過度な期待への調整が入ってきてると言えそうです。
本日は注目の米指標が複数予定されているほか、米大手金融機関の決算発表が控えており決算の内容次第では米株式市場が動意づく可能性があります。仮に決算内容が悪く、売り材料とされ米国株が下落となった場合、リスク資産の価格下落から、為替市場では資源国通貨の売り、ドル買いの動きへとつながりそうです。米の政策が金融引き締めへ向かう中で、足元では米長期金利の下落やドル売りの動きがあるため、株式市場や原油価格などのリスク資産の動きに注目して取引に臨みたいです。