FXレポート

リスクオン地合いは継続するか

-前日のサマリー-
 東京市場のドル円は114.80円でスタート、前半に日経平均株価が340円近く下落した場面ではリスク回避的に一時114.74円まで下落しましたが、東京仲値に向けて114.85円まで上昇、後半は堅調に推移しました。欧州市場では、年末を控えドル買い優勢となる中でドル円は約1か月ぶりに115円台を回復しました。その後、欧州通貨やオセアニア通貨などがリスク通貨高の流れが強まるとドルは相対的に売られる展開となりましたが、NY市場ではロンドンフィキシングにかけてはドル買いが先行しました。ドル円は114.67円から114.90円台まで上昇し勢いをつけると再び115円をタッチ、底堅さを維持し114.98円で取引を終えました。

-リスクオン地合いは継続するか-
 本日のイベントは、ゴトー日、日本の最終営業日、米新規失業保険申請件数、米露首脳会談が予定されています。米国の新型コロナ新規感染者数(7日移動平均)が一日当たり約25.8万人と過去最高を記録していますが、亡くなった方はデルタ株が猛威を振るった前回の新規感染者数ピーク時に比べて半数以下という状況から、マーケットは底堅い動きが続いています。マーケットのリスクオンムードは、昨夜のNYダウ・S&P500史上最高値更新や米長期金利上昇、欧州通貨高、原油高といった形で表れています。本日は日本も年内最終営業日であり、調整的な動きも一段落してきているため、市場流動性は一層低下するとみられますが、ドル円は約1か月ぶりに大台を回復したことから、115円を下値に値固めする底堅い展開に期待したいです。
 材料として、米露首脳会談では、ロシア側のウクライナとの国境付近における軍備増強がここ数週間続いている状況、アメリカ側は支持率低迷中のバイデン大統領が来年の中間選挙に向けて成果を残すために構えている思惑から関係悪化を連想されるヘッドラインが流れてきた場合には一時的にリスクオフムードになる可能性があります。米露会談のヘッドラインには警戒しながら取引に挑みたいです。

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