FXレポート

クリスマス前のリスクオン

-前日サマリー- 
 東京市場でのドル円は114.08円でスタートし、日経平均株価が小高く始まったことからドル買いが先行しました。仲値に向けた買いに支えられ、一時114.21円まで値を上げましたが午後には買いが一巡し、114.10円台での落ち着いた動きとなりました。日経平均株価は後場に230円以上上昇する場面が見られましたが、相場は方向感を欠きました。ロンドン時間になると114円前半で底堅く推移しました。時間外の米10年債利回りは1.46%台とやや上昇気味に推移したことから値動きは鈍いものの、114.31円まで高値を更新しました。ニューヨーク市場では米10年債利回りが1.45%台まで低下するとドル円は114.25円付近まで下げました。NYダウの210ドル近い上昇に伴って米10年債利回りが1.49%台まで一転上昇すると、日通し高値の114.45円をつけました。その後は114.50円に観測される売り注文に影響されて鈍い値動きが目立ちましたが、ドル買いの流れが続き114.41円で取引を終えました。

-クリスマス前のリスクオン-
 本日のイベントは、日本の全国消費者物価指数と住宅着工件数、メキシコの貿易収支が予定されています。クリスマスイヴで市場参加者が少ない上、ドル円にとって材料となる指標がないためテクニカル中心に動く日になると思われます。一方で市場全体は、米国株価3指数と米10年債利回りの動きをみるとややリスクオンに転換してきています。ドル円自体も約一か月ぶりに114.40円の大台に乗せたことから先月末に見られた115円を中長期的に目指す動きも考えられます。引き続き上昇基調が継続した場合には114.55円付近が目先のレジスタンスとして意識されるかと思います。直近の懸念事項であるオミクロン株がデルタ株と比べて入院や重症化のリスクが低いことが明らかになったことから、感染拡大への過度な警戒感が後退しました。加えて原油高を受けてエネルギー関連株が買われていることも一層リスクオンに拍車をかけています。

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