オミクロン株のヘッドラインに注視
-前日サマリー-
東京市場では新型コロナの変異型「オミクロン株」への懸念で先週末に大幅にドル売りが進んだ反動でドル買いが先行しました。ドル円は一時113.87円まで上昇しましたが、日本政府が全世界を対象に新規入国を当面の間停止すると伝わると日経平均が500円超下げとなりドル円もリスクオフから112.99円まで急ピッチに下落しました。その後の欧州市場では「オミクロン株」への過度な懸念が後退し欧州株式に買い戻しが入るとドル円は113.63円まで反発。NY市場に入っても、米主要三指数が揃って上昇し投資家のリスク志向が改善したことで、ドル円は113.95円まで持ち直し113.52円付近で取引を終えました。
-オミクロン株のヘッドラインに注視-
本日のイベントは、NZANZ企業景況感、豪住宅建設許可件数、豪第3四半期経常収支、中製造業PMI、中非製造業PMI、欧消費者物価指数(速報値)、加GDP、パウエルFRB議長、イエレン財務長官の議会証言、クラリダFRB副議長の発言が予定されています。先週末に「オミクロン株」の懸念を受けて大幅に売りが進み反動が期待されましたが、「オミクロン株」の脅威が不透明で解明されていないことから戻しも一部ではやや期待外れ感がありました。本日はパウエルFRB議長、イエレン財務長官の議会証言を眺めながら「オミクロン株」の続報次第のマーケットになるとみてます。仮に脅威が増す報道が出れば、さらなるリスクオフに備えたいです。一方で、当初の脅威ほどではないことが報道されれば大きく戻すことも考えらます。ファイザーCEOが95日以内に「オミクロン株」に対応した新型ワクチン承認の申請ができるといった発言も聞こえており安堵感が醸成されていると考えれば、下落局面ではドル円買いに妙味があるとみています。