テーパリング観測の後退
-昨日サマリー-
昨日の為替相場は東京~ロンドン市場時間にややドル安進行なるも力強さに欠け、NY市場時間以降は方向感を失いヨコヨコで推移するなど完全に失速する形となりました。ドル円は109.63~109.19円と狭いレンジで推移、7日移動平均線をレジスタンスとし25日移動平均線にサポートされる格好となりました。
-テーパリング観測の後退-
先週末の雇用統計の弱い結果を受けて、ここ数か月マーケットで聞こえていたテーパリング観測が大幅に後退しました。一時は早ければ今月には始まるとされていたテーパリング観測は消え失せ、テーパリングへの警戒感は弱まりました。マーケット自体をサポートする面からはポジティブ要因ですが、雇用統計に期待していた短期勢の失望売りも少なからず観測されています。
一方でインフレ率上昇への警戒感は拭えきれておらず、経済指標等でそれらの上昇が観測されれば再度テーパリングが唱えられる可能性も排除できず予断を許さない展開が続きます。
今週から来週にかけて各国で金融政策に関する会合が行われます。米国、EUが出口戦略については慎重な姿勢を示すと予想される一方で、カナダを急先鋒として英国などでもテーパリングに前向きな姿勢が見られます。各国の動きにも併せて注目していきたいです。