マーケットテーマは
-前日サマリー-
昨日は前日まで続いていたドル買いの動きはやや落ち着きを見せドル円は109.43円と109円台半ばで引けとなりました。21:30には新規失業保険申請件数と卸売物価指数(PPI)が発表となり、新規失業保険申請件数は予想49.0万人に対し47.3万人と若干のポジティブサプライズ。PPIが前月比予想0.3%に対し0.6%と大幅に増加した結果となりました。発表直後、ドルは一時的に大きく売られ、ドル円で109.69から109.48円まで下落しました。
-マーケットテーマを考える-
マーケットにはその時々に応じてテーマが存在しています。「今は〇〇がテーマです」と明言はされませんし、当然選定する業者や機関も存在しません。暗黙的に市場参加者が意識しているトピックについてを指します。一般的にその時期に強く意識されるイベントがテーマとなります。米大統領選挙、ブレグジット、新型コロナ感染状況などがイメージしやすいかと思います。そうしたビックイベントがない場合は経済に大きな影響を及ぼすと考えられるイベントや指標がテーマとなります。通貨需給や国債の利回り曲線などでしょうか。このように市場参加者によって意識されるテーマは当然のことながら平時に比べ大きな反応を示します。
このマーケットテーマが"存在"していると仮定した場合、今日のテーマは「インフレ率の上昇とそれに伴うFRBの早期緩和縮小」でしょう。FOMCボードメンバー内では目下のインフレ率上昇は一時的であるとしながら、長期化するようであればFRBとして「行動する」との発言もあれば、2022年末まで継続する可能性があるとするなど長期化に備える発言もあり、足並みは揃っていないようです。
来週には先月末のFOMCの議事録が公開されますが、各メンバーのスタンスなどを再度確認する良い機会となりそうです。