ワクチンに関する"あれやこれ"
-前日サマリー-
昨日はバイデン新大統領による記者会見やFOMC議事録公表(3月)などマーケットの目を引く材料が目白押しでした。しかし、ともに目新しい材料が特に見当たらなかったことから相場の反応は極めて限定的でした。
イギリスでは欧州医薬品庁によるアストラゼネカのワクチン評価が終了し、特定の年代に非常にまれな副作用があると結論を出しました。ただポンドに大きなインパクトを与えるほどではありませんでした。
-ワクチンの普及率だけではない-
前述のように各通貨では大きな材料がなく、新規材料待ちの状況が続いています。しかし、そんな中で再び注目されているのが(され続けているとも言えますが)新型コロナウイルスのワクチンです。先月までは去年末~年初にかけて世界中でワクチンの接種が始まったことから主にアメリカのワクチンの接種率が経済再開までのカウントダウンパラメーターとして機能していました。マーケットは一旦織り込み尽くしたと思いきや、ここにきてワクチンに関するヘッドラインが脚光を浴びています。
既に大規模なワクチン接種が展開されているアメリカでは経済回復後の増税を早くも織り込み始めています。
また、英国・欧州では英アストラゼネカ製ワクチンの副作用が問題となっています。欧州医薬品庁はワクチン接種により一部の年代に稀な副作用があると発表しながらも、「恩恵はリスクを上回る」としています。現時点では、ワクチン接種は一部の年代を除き継続されていますが、今後接種を控える動きとなればワクチン接種による景気回復への期待が下支えしていたポンド相場も期待後退から下落のシナリオも考えられそうです。