米雇用統計もドル高は止まらない
-前日サマリー-
東京市場は目立った取引材料が見当たらずドル円は105円台での静かな取引になりました。欧州市場に入ると、英中銀は金融政策委員会(MPC)で政策金利や試算購入枠を発表し市場予想通りに据え置きとなったものの、マイナス金利の導入について否定的な見解を示したことをきっかけにポンド買いが強まりポンドドルは1.3566ドルから1.3697ドルまで急ピッチに上昇しました。NY市場では米新規失業保険申請件数が77.9万件と強い内容になったことを受けて米株高からドル買いが強まりドル円は105.56円まで上昇し取引を終えました。
-米雇用統計もドル高は止まらない-
本日のイベントはロウRBA総裁発言、豪小売売上高、RBA四半期金融政策報告、米雇用統計が予定されています。今回の米雇用統計はどうなるでしょうか。非農業部門雇用者数変化は前回-14.0万人、予想+5.0万人、失業率は前回と予想も同じく6.7%、平均時給(前年同月比)は前回と予想ともに5.1%となっています。失業率と平均時給は予想から改善されれば素直に好感されそうです。一方で、非農業部門雇用者数変化は予想+5.0万人と強気な見方を示しています。米国での12月の新型コロナの感染拡大の報道を手掛かりとすると予想の数字から下振れする可能性もあるとみてます。ただ、ドル円で見れば予想の下振れはある意味で予想の範囲内でもあり短期的な下値攻めに終わると考えています。それは、昨日の米新規失業保険申請件数が1-2か月ぶりに70万件台まで低下したことで、今後の雇用回復が期待されるとの見方から米株主要3指数が上昇していることからも12月の統計データに対して過度なリスクと捉えず限定的な動きになるのではないでしょうか。