BOEはターニングポイントになるか
-前日サマリー-
ドル円は105円台を挟んだ神経質な展開になっています。ドルの足元でバイデン大統領による景気回復策が下支えとなっており、米長期金利の上昇から緩やかにドル高が進んでいるものの、欧州通貨安を受けて円高が強まったことでドル円は膠着しています。昨日のADP全米雇用報告は17.4万人増と予想の4.9万人増を大幅に上回ったほか、ISM非製造業指数は58.7と予想の56.8より強い内容となりましたが、相場への影響は限定的でした。
-BOEはターニングポイントになるか-
本日のイベントは豪貿易収支、英建設業PMI、BOE政策金利及び声明発表、米新規失業保険申請件数と複数の指標が予定されています。今回はBOEの金融政策の動向に注目が集まっています。現在、BOEでは1694年創設以来初となるマイナス金利を導入すべきかどうか準備を進めています。その中で、マイナス金利政策を実践し得るかについての意見公募に対し160件の詳細な回答を公表する予定となっており導入に向けて一歩進むか注目されています。先週の調査によるとエコノミストの大半が政策金利は2023年半ばまで現行の0.1%かそれ以上で推移すると予想し、ある時点でのマイナス金利を見込んでいるのは1行だけと否定的な見方で占められています。ただ、新型コロナの感染拡大によって今後さらに景気が下振れした場合には、導入の議論が活発化しえるため注視したいです。